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BrushUP学びは日本語教師養成講座や日本語教育能力検定試験の対策講座など、日本語教師を目指せるスクールの情報をまとめたサイトです。エリア別にまとめて比較でき、とても見やすいです。
日本語養成講座とは、日本語教師として必要な知識・スキルを学習するための講座です。
文化庁から発表されている『日本語教育機関の法務省告示基準第1条第1項第13号に定める日本語教員の要件について』によると、 日本語教師養成講座は文化庁に届け出がなされていて「社会・文化・地域」・「言語と社会」・「言語と心理」・「言語と教育」・「言語」の5区分にわたり 420単位時間以上の研修科目が設定された講座、とされています。日本語教師を目指したい方は、受講を検討されてみてはいかがでしょうか。
ここでは、日本語教師養成講座の学習内容や受講費用、日本語教師養成講座を選ぶ際のチェックすべき項目などを紹介します。 日本語教師養成講座を選ぶ際の参考にしてみてください。
日本語教師養成講座の受講費用は、52万円〜56万円程度となっています。日本語教師養成講座を開講している学校の受講料の例をまとめてみました。
▽主な日本語教師養成講座の受講料まとめ
※入学金・教材費は含んでいません
学校名 | 受講料 |
---|---|
KEC日本語学院 |
544,830円(税込) |
千駄ヶ谷日本語教育研究所 |
462,000円(税込) |
アークアカデミー |
462,000円(税込) |
アルファ国際学院 420時間総合講座 |
517,000円(税込) |
日本語教師養成講座の受講期間は、ほとんどの学校で6ヶ月〜1年となっています。
各学校で開講スケジュールが異なるため、当然受講期間も変わってきます。
学校別に受講期間をまとめましたので、目安になさってください。
▽主な日本語教師養成講座の受講期間まとめ
学校名・講座名 | 受講期間 |
---|---|
KEC日本語学院 420時間コース |
6ヶ月〜1年 |
千駄ヶ谷日本語教育研究所 420時間総合課程 |
3ヶ月〜1年 |
アークアカデミー 420時間総合コース |
約6ヶ月 |
アルファ国際学院 420時間総合講座 |
6〜1年6ヶ月 |
「告示校」(日本国内にある留学生を受け入れられることができる日本語学校)で日本語教師として仕事をするには、日本語教師養成講座を受講しただけでは十分ではありません。 日本語教師になるための方法については、『 日本語教師を目指す3つのルートについて』のページの中でも紹介していますので、参考になさってください。
『日本語教育機関の法務省告示基準第1条第1項第13号に定める日本語教員の要件について』によると、
日本語教師養成講座は文化庁への届出が受理されている必要があります。
『日本語教師養成講座(420時間)の修了 + 学位(大卒)ルート』で日本語教師を目指そうと考えている方は、
受講しようと考えている学校の講座がこの届出が受理されているかどうかが要チェックです。
なお、文化庁届出受理がなされているかは、届出受理番号があるかどうかで判断できます。
例)
KEC日本語学院(H29040727001)
「H29」は平成29年を意味し、「0407」は受理日(4月7日)、「27」は地域番号、「001」は地域ごとの受付順となっているようです。
※参考までに、文化庁届出受理されている他の学校も、いくつか紹介します。
・千駄ヶ谷日本語教育研究所(H29033113001)
・アークアカデミー (H29033113002)
・アルファ国際学院 (H29042113010)
学習が進んでいく中で、どうしても仕事や家庭の事情、あるいは体調不良などにより欠席しなければならないこともありますよね。
そんな時にスムーズに振替受講できるかどうかは、重要ポイントではないでしょうか。
時間を空けずに受講できるのか、振替受講した場合に別途費用がかかるのかなど、詳細は確認しておくとよいでしょう。
また、受講中に分からないことがあってもすぐに質問できて回答してもらえる環境が整っているのか、相談窓口などはあるのかなど、学習フォロー面も事前にチェックしておくと安心ですね。
日本語教師養成講座を受講される方は、日本語教師を目指したい方だと思います。 修了後に、就職に関する相談や求人情報の提供やアドバイスなどを受けることができれば、就職までスムーズですよね。どのような就職サポートを受けられるのか、確認しておくとよいでしょう。
日本語教師養成講座を受講した方の、実際の体験談を聞いてみました。
南野さん
2児の母。現在育休中ですが、6年の現場経験があります。
経験者の立場から丁寧に解説します!
南野さん:
養成講座を受けてよかったことは、繰り返し教案を作ったり模擬授業が体験できたりしたことです。
初級の授業だけで50課もあるので、日本語教師になってからいちから教案作成にとりかかっていたら大変だったと思います。
講座を受講しているときは、課によってはなかなか教案ができず苦しんだこともありましたが、それは他の受講者も同じだったようで、講座の先生に皆で一緒に相談したこともありました。
しかし、先生には「とにかくやってみること!」と言われ、途方に暮れながらも励ましあって取り組んだことは、今では良い思い出です。
実際教壇に立ってからは、授業の教案を作成することがはじめの必須作業ですから、講座で苦労して教案を作成した経験は、日本語教師の仕事をする上で大変役に立ったと感じています。
南野さん:
講座で学んだ内容は、大きく分けると日本語教師が日本語を教えるために必要な基礎的な理論分野のものと、教壇に立つうえで必要な実践分野のものとがありました。
まず、理論分野では日本語文法、音声学、教授法などを講義形式で受講し、理論分野で学んだことを踏まえて、後半では実際の授業の教案を作成したり、模擬授業の実践をしたりしました。
特に印象に残っているのは音声学で学んだアクセントの型です。アクセントを習得するにはまず、一つ一つの単語のアクセントの核がどこにあるのか聞き取れるようにする必要があります。ところが養成講座の学校のある私の生まれ育った地域は、音の高低差を感じにくい平板型アクセントの地域だからか、私を含め受講者のほとんどがアクセントの問題に苦労しました。
講座では、まず受講者一人一人の名前を書いてそれぞれの標準のアクセントを教えていただいたのですが、そこで、いつも自分で発音している名前が標準アクセントだとなんとなく違和感を覚えたのが印象に残っています。それから何度も練習することによって、アクセントの聞き分けができるようになりました。
また、実践分野で印象に残っている内容は、中上級の授業の教案作成です。中上級の授業では学習者が使える日本語の数が増えるので、授業に使える教材も多くなるのですが、生きた教材が良いと繰り返し言われていて、自分のアイディアを頼りにどんな教材を使うか考えながら教案を作成したことは、初級の教案づくりと違ったやり方で印象に残っています。
例えば、娯楽施設の実際のパンフレットを使って、その地図の部分を使ってロールプレイをすることにしたり、新聞の社説の文章を段落ごとに切り離して、読解の教材として使ったりというような、身近な教材を使って教案を考えました。これには受講者それぞれのオリジナリティがよく表れていて、自分だったら考えつかないような教案ばかりで面白かったのが印象に残っています。そして、日本語教師になってからの授業でも活かすことができました。
日本語教師養成講座では、大きく分けて「社会・文化・地域に関わる領域」・「教育に関わる領域」・「言語に関わる領域」の3領域について学習していきます。実際の学習カリキュラムは、それぞれで細かく5つに分かれています。
下位項目の一例をあげると、「日本語教育の歴史と現状」、「言語習得・発達」、「言語教育と情報」、「日本語の構造」などです。
5つの区分ごとに学習内容を一覧でまとめてみました。
▽学習区分と内容
※文化庁ホームページ『日本語教育のための教員養成について』を参照
区分 | 内容 | |
---|---|---|
社会・文化・地域 | 世界と日本 | 歴史/文化/文明/社会/教育/哲学/国際関係など |
異文化接触 | 国際協力/文化交流/留学生政策など | |
日本語教育の歴史と現状 | 日本語教育史/言語政策など | |
言語と社会 | 言語と社会の関係 | ことばと文化/社会言語学など |
言語使用と社会 | 言語変種/ジェンダー差・世代差/地域言語など | |
異文化コミュニケーションと社会 | 異文化受容・適応/言語・文化相対主義/自文化(自民族)中心主義/アイデンティティ/多文化主義 | |
言語と心理 | 言語理解の過程 | 言語理解/談話理解/予測・推測能力 |
言語習得・発達 | 幼児言語/習得過程(第一言語・第二言語)/中間言語/言語喪失/バイリンガリズム | |
異文化理解と心理 | 異文化間心理学/社会的スキル/集団主義/教育心理 | |
言語と教育 | 言語教育法・実習 | 実践的知識/実践的能力/自己点検能力/カリキュラム/コースデザイン/教室活動/教授法など |
異文化教育・コミュニケーション教育 | 異文化間教育/多文化教育/国際・比較教育/国際理解教育 | |
言語教育と情報 | 教材開発/教材選択/教育工学/システム工学/統計処理/メディア・リテラシー | |
言語 | 言語の構造一般 | 一般言語学/世界の諸言語/言語の類型/音声的類型など |
日本語の構造 | 日本語の系統/日本語の構造/音韻体系/形態・語彙体系/文法体系 | |
言語研究 | 理論言語学/応用言語学/情報学/社会言語学/心理言語学 | |
コミュニケーション能力 | 受容・理解能力/表出能力/言語運用能力/談話構成能力 |
文化庁に届出を受理された学校を一覧でまとめてみました。受講費用と学習期間も掲載しましたので、比較検討する際の参考になさってください。
▽日本語教師養成講座 学校一覧
※文化庁『日本語教員養成研修実施機関・団体(令和3年3月版)』を参照。
学校名 (届出受理番号) |
受講料・期間 | 資料請求 |
---|---|---|
アークアカデミー | 【受講料】 462,000円(税込) 【学習期間】 6ヶ月 |
【資料請求】 |
アルファ国際学院 | 【受講料】 517,000円(税込) 【学習期間】 6ヶ月〜18か月 |
【資料請求】 |
千駄ヶ谷日本語教育研究所 | 【受講料】 462,000円 【学習期間】 3ヶ月、6ヶ月、1年 |
【資料請求】 |
東京中央日本語学院 | 【受講料】 520,000円(税込) 【学習期間】 6ヶ月、1年 |
【資料請求】 |
KEC日本語学院 | 【受講料】 544,830円(税込) 【学習期間】 6ヶ月〜3年 |
【資料請求】 |
ニューヨークアカデミー | 【受講料】 420,000円(税込) 【学習期間】 6ヶ月、1年 |
【資料請求】 |
京進ランゲージアカデミー | 【受講料】 520,000円(税込) 【学習期間】 7.5ヶ月 |
【資料請求】 |
中央出版株式会社 日本東京国際学院 |
【受講料】 440,000円(税込) 【学習期間】 6ヶ月 |
【資料請求】 |
ヒューマンアカデミー | 【受講料】 545,600円(税込) 【学習期間】 1年 |
【資料請求】 |
名古屋YWCA | 【受講料】 572,400円(税込) 【学習期間】 1年、2年 |
【資料請求】 |
国際生涯学習研究財団 (J国際学院) |
【受講料】 297,000円(税込) 教材費別 【学習期間】 6ヶ月 |
【資料請求】 |
上記以外にも日本語教師養成講座を開講している学校はたくさんあります。
日本語教師養成講座を選ぶ際、どの学校にすればよいか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。受講費用だけで決めずに、学習フォローや就職サポート面など細かな点も含めて複数の学校をしっかり比較検討されることをおすすめします。
資料請をしパンフレットなどもチェックすると、ホームページでは分からない点があるかもしれません。
受講するからには、修了までスムーズに学習を進めていきたいものですね。ぜひとも、納得のいく学校選びをしてみてください。
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早稲田大学 名誉教授/「言語・生活研究所」代表
川口 義一
現在は、「言語・生活研究所」の代表を務めながら、オンラインでの日本語教育を中心に精力的に活動を行っている。 その傍らで海外派遣や書籍・論文の執筆にも携わり、著書は10冊以上(共著含む)、海外派遣歴は直近10年間で20件以上。
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