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ある新人日本語教師の1日〜働き方とライフスタイル

更新日:2019/07/23

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新人日本語教師の仕事とは?働き方とライフスタイル

日本語教師に興味がある、日本語教師を目指している方たちにとっては、新人日本語教師の仕事やライフスタイルは気になるところでしょう。

日本語教師というと、どんな姿を想像しますか?授業準備に追われ、寝る間を惜しんで仕事をしている姿?それとも、社会貢献度も自由度も高く、時給のいいパート仕事?日本語教師として実際に働く当事者としては感じ方はいろいろでしょう。しかし、全く正反対のこれらのイメージは、どちらも日本語教師の一面を表しています。

このページでは、日本語教師の働き方、特に日本語教師を始めたばかりの、新人の働き方を紹介いたします。

島津さん

島津 綾さん 日本語教師を志す、20代前半の女性。
現在は東京近郊にひとり暮らし。
仕事をしながら資格取得を目指すため、土曜日コースを選択。1年かけて修了を目指す。好きなものは歴史。


新人日本語教師の最初の3ヶ月

日本語学校では、「日本語教師の「きつい」「薄給」イメージは過去のもの?現状を知る」でも話題になっているように、ここ数年、採用した新人日本語教師に研修を行うケースが増えてきているようです。
研修がある学校では、日本語教師の採用が決まってから数週間から1ヶ月など、それぞれの学校で定める研修期間を経て日本語教師として教壇に立ちます。研修が全くない学校ももちろんありますが、新人教師の授業後にフィードバックを行うなど、何かしらの方法でトレーニングを行う学校は、やはり少なくないようです。

未経験から日本語教師を始めるに当たり、働き方は2種類に分かれます。まずは非常勤教師。未経験から日本語教師を始める場合、ほとんどの方が非常勤教師からスタートします。非常勤教師は1授業=1コマとして、コマごとに給料が発生します。働き方としては、パートやアルバイトに近い形です。

そして、専任教師。専任教師は常勤の教師で、授業以外にカリキュラムの作成や授業のスケジュールなど学校の仕事も行い、基本的に正社員として雇用され、給料は1ヶ月ごとになります。ひとむかし前は、未経験から専任教師になるのは無理だと言われていましたが、現在は留学生の受け入れ拡大や、それに伴う日本語学校の増加などで日本語教師が不足しているため、未経験からでも専任教師への門戸が開かれつつあります。非常勤教師から始めるのと、専任教師から始めるのとでは、専任教師の募集はまだまだ少ないのが現状です。

島津さん

島津さん:
わたしは、日本語教師は未経験でしたが、専任教師として働き始めることができました。わたしが働き始めた学校では、教壇に立つ前に研修を行っていました。研修で、養成講座で習った型どおりの授業を行ったところ、「どうしてこの練習が必要なの?」「これをする理由はなぜ?」といった指導教官からの指摘を受け、より深く日本語を教える意味、方法を学ぶことができました。そのため、いい意味で、養成講座から脱皮することができました。

一緒に働く日本語教師は非常勤教師が多いですが、専任教師のみが担当する業務は多いです。また、私自身20代と若年層ですが、一緒に働く教師のほとんどが年上という環境です。年上の方でも、私と同じように養成講座を出たばかりの人、ベテランの人などさまざまです。日本語教師の背景もいろいろで、海外で日本語教師をしていた人や、銀行員、編集者、イベント会社など様々な経歴を持つ人がいておもしろいです。

新人日本語教師の1日

これは、日本語教師として授業を受け持つようになってから4ヶ月目、未経験から専任教師になった島津さんの1日のスケジュールです。

新人日本語教師の1日

島津さん

7:00 起床、準備、出勤
9:00 授業開始
  |1・2コマ目
10:30
  |3・4コマ目
  |※授業がないときは授業準備を行う
12:30
  |昼休み
  |※生徒の進路相談があるときも
13:30
  |5・6コマ目
15:00
  |引継ぎ、採点、学校の仕事、授業のスケジュール
18:00 定時
  |授業準備、採点など
20:00 帰宅

こうやって書き出してみると、意外と他の仕事と変わらないということがわかりますよね。

ただし最初の3ヶ月は、慣れない授業準備や採点で時間がかかり、専任教師の場合は、それらにプラスして学校の業務もあるので、タイムマネージメントが大変だったとのこと。

非常勤教師でも、未経験からの場合では、やはり授業準備に時間がかかってしまうので、日本語教師になりたての時期は仕事に対して大変だと感じる場面は多いでしょう。授業の準備に関してはショートカットがなく、自分で経験を積んでいかなくてはなりません。また、準備にこだわろうとすればするほど、終わりが見えなくなってしまいがちなので、ある程度自分で時間に制限を加えたり、「これで授業準備はおしまい!」と覚悟を決めたりといった、自分なりのコツを掴んでいくのが日本語教師として働く秘訣となりそうです。

島津さん

島津さん:
日本語教師になりたての2〜3ヶ月は、想像していた通り、大変でした。最初は、日々の授業準備に追われ、早朝に起きて、夜12時に寝るような生活でした。

日本語教師として最初の時期は、経験の積み重ねが重要です。就職が決まった時から、1年は修行と覚悟していました。しかし、そんな生活を続けていると睡眠不足になりますから、授業自体に集中することが難しくなってしまいました。
「このままではいけない。しっかり眠らなくては。」と、これまでのスケジュールを見直して、授業準備時間に自分で制限を設けました。新人の日本語教師は授業準備はいくら時間をかけて入念に準備しても、「やっぱりこうした方がいいかな、こっちがいいかな」と迷ってしまい、結果的にとても時間がかかってしまいます。時間を制限して、終わりを決めたことで、授業準備時間を短縮することができ、今のスケジュールで仕事ができるようになりました。

日本語教師はコマごとに授業を行いますから空いている時間を有効に使ったり、いつどういうことをするというのをもっと考えたりすることで、時間を上手に使えるようになってきました。わたしは専任教師というのもあり、授業の準備だけではなく、テストの作成やカリキュラムの設定といった業務もあるので、時間管理がとても重要だと、身に染みてわかりました。その点、やはり非常勤から始めた場合は授業だけに集中できるので、もっと授業の準備ができるのかな、とも思います。

日本語教師になってみて

念願の日本語教師になって、どんなことに楽しさややりがいを感じているのでしょうか?また、大変と思うことはどんなことでしょうか。新人日本語教師の島津さんに聞いてみました。

島津さん

島津さん:
わたしは今、初級クラスの担任をしています。初級の生徒は、まだ日本に来て間もなかったり、新しい言葉にわくわくしていたり、新しい経験を楽しんでいる場合が多いので生徒の反応も良く、教えていてとても楽しいです。
教師として嬉しいときは、私が教えた文法や言葉を、生徒たち同士で練習していたり、正しく使えるようになったりしたときです。生徒の成長が、教師としてのやりがいです。それから、生徒たちとのコミュニケーションも楽しみのひとつです。生徒たちの会話のレパートリーが増えてくると、日本語の成長を感じられます。

反対に、時間と手間をかけて準備をしたのに授業では生徒のウケが良くなかったり、生徒たちが「わかった!」と言っても実際は全然理解されてなかったりすると、日本語教師として少し落ち込みますね。それから、漢字を使わない地域から来た生徒に教えるのはもちろん大変ですが、漢字を使う生徒でも日本語とは違っていることもあり、納得してもらうまで指導するのは意外と大変です。

日本語教師に限らず、授業を行う先生たちは、みんなデザイナーです。毎日、授業をどうデザインしていくか、自分のスタイルとは、と日本語と生徒たちに向き合っていくのが、楽しくもあり大変だとも感じます。

専任教師と非常勤教師

日本語教師は「日本語教師の就職活動は他業界とどう違う?面接や模擬授業の心構え」のページでも触れていますが、多様な働き方ができます。

新人日本語教師は非常勤から始める人が大半ですが、非常勤の働き方でも、授業に慣れてから専任教師を目指すパターン、自分のペースでゆったり働くパターン、たくさんのコマ数で授業に集中するパターンなど、さまざまです。また、近年では、若年層を中心に、未経験からでも専任教師から始めるパターンが増えています。非常勤教師から始めるメリットは、なんと言っても授業の準備、宿題やテストの採点など、授業に関する業務のみに集中できる点です。

一方、専任教師から始めるメリットは、収入の安定というのが一番にあげられます。独身者など自立して暮らしている方や将来のキャリアを考える方が、生活のことを考え専任教師の希望が増えているようです。近年このように、新人からでも専任教師への道が開けてきたとはいえ、まだまだ非常勤に比べて求人数も少なく、また、慣れない授業準備に追われながら学校業務もこなさなくてはならず、実際問題として未経験から専任教師になるのは簡単とは言い切れません。しかし、専任教師にすぐにでもなりたいと希望する人にとっては、環境は改善されつつあります。

新人日本語教師としてのスタートは、非常勤教師と専任教師のどちらも一長一短です。自分の目指すスタイルに合わせて日本語教師ライフをスタートしてみましょう!

日本語教師生活に養成講座選びは重要

養成講座を終えて、念願の日本語教師になっても、残念ながら退職されてしまう方は、実は少なくありません。思い描いていた日本語教師像と現実とのギャップが埋まらず、「こんなはずじゃなかった」「日本語教師の授業準備はもっと簡単だと思っていた」という思いから日本語教師を早々に諦めてしまうケースが多いといわれています。では、なぜそのようなギャップが生まれてしまうのでしょうか?

まず一つは、自分と合わない学校を就職先として選んでしまった、自分の求めるスタイルと異なる働き方を選んでしまった、というような、自分のスタイルと合わないケースです。自分の求めるものがわかっていなかったり、就職先を選ぶ際にきちんと学校の雰囲気などを理解していかなったことが原因となるでしょう。就職活動のときは、きちんと学校の担当者と話してみたり、実際に学校を訪れてみたりして、自分に合うかどうかを見定めてみるといいでしょう。

そしてもう一つは、日本語教師になる前に、きちんと日本語教師の仕事を理解していなかったケースです。日本語教師養成講座を修了して日本語教師になる方が大半ですが、その養成講座で自分で授業を行えるような実践力のある実習を行っていなかったり、実習時間が多くなかったりすると、日本語教師のメインの仕事である「授業」に関する業務の認識が甘くなってしまいます。「こんなはずじゃなかった」とならないためにも、養成講座からしっかり選びましょう。

新人日本語教師から一言!

島津さん

わたしは今、念願の日本語教師になれて、毎日忙しくも充実した日々を過ごしています。
日本語教師になるなら是が非でも専任教師になりたいと思っていました。最初からたくさんの授業を受け持つということは、実習で苦労した授業準備の何倍も準備しなくてはいけないし、現実的に大変かもしれない。求人の状況的にも、未経験者の専任教師の募集なんてないかもしれない。そんな思いの狭間でしたが、諦めずに専任教師の職を得ることができてよかったと思います。

新人日本語教師で専任教師という立場から、これだけは胸を張って言えます。それは、「最初から専任教師を目指すことは可能だ」ということ。チャンスはまだ少ないかもしれませんが、迷っている方は特に、将来のある若い人にはぜひチャレンジしてほしいと思います。

また、自分が働く日本語学校の選び方ですが、実際に就職した身としてできるアドバイスは、合同ガイダンスなどで直接担当者と話すことが大事だということです。なぜなら、話したり見たりすると、自分と合う学校というのがわかるからです。そして、働き方も、自分がどういうスタンスで働きたいのか、自分のスタイルを見直すことをおすすめします。残念ですが、私の勤める学校にも、イメージと現実のギャップから退職される方がいらっしゃいました。日本語教師になってから初めて「授業準備がこんなに大変だと思わなかった」と感じたそうです。日本語学校によっては、学校の用意する教材、教え方で授業を行うというところもあります。授業準備にそんなに手間や時間をかけたくないなら、そのような学校を選んで就職するとか、コマ数を最初は週に2つにするとか、理想と現実とのギャップを埋める手立てはあるはずです。

わたしは、教壇に立てるよう指導してもらえる養成講座を修了ました。授業準備は楽じゃないと学び、教案を作るために何から始めればいいのかもわかったので、日本語教師になってから想像していたギャップはあまり感じませんでした。ですから、日本語教師として働くことを念頭に養成講座を探している方は、就職も見据えた講座選びが大事だと思います。実習でひとりひとりが教壇に立つ時間が確保され、実習でのフィードバックをきちんと受け取ることができる養成講座がいいのかな、と思います。

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