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「文化庁届出受理講座」を詳しく解説。420時間養成講座とどう違う?

更新日:2019/07/22

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日本語教師養成講座を正しく理解!420時間養成講座とは?新しいルール、文化庁に届出受理講座とは?このページでは、日本語教師養成講座を詳しく解説します。

日本語教師養成講座とは

日本語教師として認められるための国家資格や免許はないことはこちらのページでも紹介していますが、日本の日本語学校で日本語教師になるためには、3つの条件があります。日本語教師養成講座とは、このうちの「日本語教育に関する研修を420単位時間以上受講し修了」に該当するものです。

・大学または大学院で日本語教育に関する教育課程を履修し、所定の単位を修得し卒業した者
・日本語教育能力検定に合格した者
・学士の学位を持ち、日本語教育に関する適当な研修を420単位時間以上受講し修了した者


「420時間」講座の背景

日本語教師養成講座に関しては、1985年(昭和60年)に示された「日本語教員養成のための標準的な教育内容」を指針としてきた背景があります。
その後、2000年(平成12年)に文化庁がまとめた「日本語教育のための教員養成について」内、「日本語教員養成において必要とされる教育内容」において、改めて教員養成で学ぶべき内容と、420時間を学習に必要な時間として方針を示しました。
420時間の日本語養成講座とは、日本語教師として必要なカリキュラムを学べる講座といえます。

法務省告示校の基準改正

日本国内の日本語学校(告示校)が満たさなくてはいけない「日本語教育機関の告示基準」が2017年より改まり、日本語学校の教員条件が明示されました。そのため、日本語教育を大学(大学院)で履修・修了の人、日本語教育能力検定試験の合格者以外では、「学士の学位を持ち、日本語教育に関する適当な研修を420単位時間以上受講し修了した者」という条件を満たす必要が出てきました。

日本語教師になるには?詳しくはこちらのページでも紹介しています

新ルール「文化庁受理講座」

法務省告示校とは

まず、日本へ日本語を学びに来る学生は、留学生用の在留資格(ビザ)が必要です。
留学生が留学先とする日本語学校は、在留資格に適切な教育機関である必要があります。そのため、法務省では基準を定めています。日本語教育機関としての基準を満たし、法務省によって告示された学校が告示校と呼ばれ、留学生を受け入れることができる日本語学校となります。つまり告示校というのは、日本国内にある、留学生を受け入れられることができる日本語学校のことを指します。

文化庁届出受理講座とは?

告示校の基準が改正され、大学や大学院での日本語教育に関する履修し卒業するルートと、日本語教育能力検定の合格者ルートについては以前と変わらない条件ですが、420単位時間以上の日本語教師養成講座修了者に関する条件は大きく変わりました。

新告示基準では420単位時間の養成講座で日本語教員の資格条件を満たす場合、学士以上の学位が必要だと明言されされました。そして文化庁は、この新基準を受けて「日本語教育機関の告示基準解釈指針」を発表し、文化庁に届出が受理された講座を修了することを、改めて条件として追加しました。文化庁では、届出の内容を解釈指針と照らし合わせ、教育内容などが適当と認められる講座のみ受理しています

文化庁の解釈指針では420単位時間の養成講座について、1単位時間は45分を下回らないこと、文化庁に設置された「日本語教員の養成に関する調査研究協力者会議」でとりまとめられた「日本語教員養成において必要とされる教育内容」(文化庁シラバス)を満たしていること、教育実習45単位時間以上を含む420単位時間以上修了していること、などが定められています。

日本語教員養成に必要とされる教育内容は、「社会・文化・地域」、「言語と社会」、「言語と心理」、「言語と教育」、「言語」の5つの区分に設定された420単位時間以上の研修科目となっていて、内容については以前の方針と変わりません。

養成講座の内容はこちらのページでも紹介しています。

通信講座

420単位時間以上の研修科目のうち120単位時間以上を、面接または同時双方向性が確立しているメディアによる研修があれば、通信教育でも基準を満たせます。 実際、通信講座でも届出が受理されている講座・学校があります。

学校名 講座名 届出受理番号
東京中央日本語学院 日本語教師養成講座420時間コース(eラーニング) H30060113025
大原出版株式会社(大原) 大原言語教育センター 420時間総合コース「理論編Web」 H29040713007

通学講座

文化庁への届出は、講座単位で行っています。そのため、同じスクールが運営する講座でも受理されていない講座がある可能性もあります。

文化庁に受理された講座、スクールには以下のようなものがあります。日本語教師ナビでスクールの詳細を掲載している学校をまとめました。
※講座が受理されている者かどうかは下記の方法で確認することができます。

【北海道・東北エリア】

【北海道・東北エリア】
北海道 IAYインターナショナルアカデミー
宮城県 仙台ランケージスクール
【関東エリア】
東京都 アークアカデミー
東京都 赤門会日本語学校
東京都・神奈川県 アルファ国際学院
東京都 インターカルト
千葉県 SMI言語教育学院
東京都 資格の大原
東京都 KCP地球市民日本語学校
東京都 新宿日本語学校
東京都・神奈川県 千駄ヶ谷日本語教育研究所
東京都 東京中央日本語学院
東京都 ニューヨークアカデミー
東京都 KEC日本語学院
【東海エリア】
愛知県 ECC日本語学院
【関西エリア】
大阪府・京都府・兵庫県 KEC日本語学院
京都府 京都民際日本語学校
【九州エリア】
福岡県・熊本県 ニューヨークアカデミー
【沖縄エリア】
沖縄県 国際言語文化センター

文化庁届出受理講座の確認方法

文化庁では、届出の内容を解釈指針と照らし合わせ、教育内容などが適当と認められるもののみ受理しています。ですから、文化庁に届出があり受理された日本語教育養成研修を修了することで、日本語学校の教員条件を満たすことができます。

逆を言えば、文化庁届出受理校以外の日本語教師養成講座を修了しても、告示校では教員資格とはみなされません。日本語学校で働くことを希望しているのであれば必ず文化庁に届出受理された講座を受講しましょう。文化庁に届出が受理された学校・講座のリストは、文化庁の「日本語教員養成研修実施機関・団体」リストに掲載されます。

日本国内の日本語学校(告示校)で働く場合

日本国内の日本語学校(告示校)で日本語教員と認められる3つの条件のうち、「420単位時間講座」で条件を満たすには、前述のように文化庁の「日本語教員養成研修実施機関・団体」リストにある講座の修了が必要です。また、大学卒業の学歴がない方は、「日本語教育能力検定試験の合格」があれば、告示校で働くことができますので、420単位時間の講座以外に、検定合格を目指しましょう。

新基準の適用は2017年(平成29年)8月1日からとなっているので、これから告示校で教員を目指す場合は、文化庁に受理されている日本語養成学校の講座を修了することが求められます。たとえ420単位時間の養成講座を謳っていても、リストにない学校・講座では、告示校の教員資格には認められないので注意が必要です。

海外の日本語学校、または告示校以外で働く場合

海外の日本語学校、または、留学生以外に日本語を教える機関で働く場合は、法務省の告示基準を満たす必要はありません。

国内で働きたい場合、留学生ではなく、既に別の在留資格があるビジネスマンや研修生が対象であれば、文化庁に届出がない学校・講座の修了でも日本語を教えることはできます。

また、告示校の基準は日本国内の日本語学校が対象なので、海外の日本語学校も新基準の適応外です。

しかし、これらの学校などで日本語教員を目指す場合、学校ごとに求める採用条件はそれぞれですので、確認が必要です。

日本語教師養成講座で学ぶこと

日本語教師養成講座では、文化庁と日本語教育振興協会によって設けられた教員資格のガイドラインに示されているような社会や文化に関わる内容、教育や言語に関する内容を幅広く勉強します。

基本的な学習内容としては、日本や日本語に関する歴史、言語の構造や音声・発音など言語学に関する知識、日本語の構造や文法など日本語の知識、異文化コミュニケーション、また、学校によっては初級者や中級者の指導方法などを含む場合もあります。

実際にスクールで学ぶことには大きく、日本語教師として必要な教育・言語に関する「知識」パートと、教員として教えるという「経験」を積むパートとに分けられます。

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