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日本語教師になるには資格が必要?仕事内容や講座情報もご紹介!

更新日:2023/03/31

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日本語教師になるには?資格が必要?

日本語教師の資格を取得すると有利

日本語教師には「教師」の呼び名が付きますが、現時点では教員免許のような資格は定められていません。
※法務省告示の日本語学校に勤める場合は、資格が必要です。(詳しい条件は「日本語教師になるための方法は?」で後述します)

現在は民間資格ですが、国家資格化に向けた整備も進められています。2021年7月29日に『日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議(第9回)』が開催されました。
本サイトでは、日本語教師を目指す方や興味を持っている方へ様々な情報を発信しています。是非参考にしてみてください。

日本語教師になるための方法は?

日本語教師の資格を取る3つの方法

日本語教育未経験の状態から日本語教師になることを目指すためには、主に3つの方法があります。
それぞれについてご紹介いたします。

1.「日本語教師養成講座」の修了

会社員や主婦の方など、「日本語教師を目指す段階でしっかりと教育力を身に付けたい!」という方におすすめのルートです。 文化庁への届出が受理された「日本語教師養成講座」を受講・修了することで日本語教師の資格を得ることができます。

しかし、日本語教師養成講座の修了での資格取得には学歴要件があり、「学士(4年制大学卒業)」の資格がある方が対象です。つまり「4年制大学卒業+日本語教師養成講座修了」で日本語教師の資格取得となります。

講座修了後に大学を卒業しても資格を取れますが、現時点で社会人の方は通信制大学で学ぶか、日本語教育能力検定試験で日本語教師を目指しましょう。

「日本語教師養成講座」では、大きく分けて
●日本語教師として必要な、教育や言語に関する知識を得る
●教員として教えるための経験を積む
ことを学習していきます。

また、養成講座の受講と並行して、「日本語教育能力検定試験」の対策講座でこの試験の合格を目指す方もいらっしゃるようです。

詳しくは『「日本語教師養成講座」とは』で紹介していますので、参考にしてみてください!

2.「日本語教育能力検定試験」の合格

「日本語教育能力検定試験」は年に1度10月に実施されていて、試験に合格すれば日本語教師の資格の取得ができます。

令和5(2023)年度試験の日程は分かり次第掲載しますが、令和4年度(2022年度)試験は2022年10月23日(日)でした。例年同時期に開催されています。なお、令和5年度試験より日本語教育能力検定試験の申込方法に変更があり、原則インターネット経由の申込となります。

受験資格は特にないので、誰でも受験できます。ただし、試験会場は日本国内のみです。 合格率は25%前後となっていますが、ここ最近では28%前後と上昇傾向にあります。 また、合格人数も平成27年度から令和3年度まで増加傾向があり、日本語教師の需要の増加が数字に表れているともいえそうです。

試験概要や日程、過去の試験データ(受験者数・合格率など)については、 『「日本語教育能力検定試験」とは?お役立ち情報まとめ』で紹介しています。参考にしてみてください。

3.大学で日本語教育を履修

現在高校生の方の場合は、この方法が無難かもしれません。 大学での関連科目の履修なので、当然ですが入学試験に合格しなければなりません。

入学金や授業料はもちろん受験費用もかかってきますので、[日本語教師養成講座の修了 + 学位(大卒)]や[「日本語教育能力検定試験」合格]で日本語教師を目指すよりも費用は高くなります。

卒業までは4年間大学に通うのが基本となっていますが、学歴によっては短い期間での卒業が可能です。 働きながら通信制大学で学ぶ方法もあります。時間と費用の面での負担はありますが、確実に日本語教師を目指したい方には向いている方法といえるでしょう。 大学での専攻と並行して、「日本語教育能力検定試験」の合格を目指す方もいらっしゃるようです。

日本語教師になる3つの方法については、『日本語教師になるには?』で紹介していますので、 こちらを参考にしてみてください。

「日本語教師養成講座」の一覧はこちら

国家資格「公認日本語教師」とは?

日本語教師の国家資格(創設予定)の名称です

現在の日本語教師の資格は民間資格ですが、国家資格化に向けた議論が進んでいます。今後数年以内に国家資格「公認日本語教師」が創設される見込みです。 日本語教師に必要な基準を国が明確に定めることとなるため、「教員免許」の日本語教師版のようなイメージです。

日本語教師の国家資格になる「公認日本語教師」を取得する場合、現在と比べて日本語教師の資格の取得要件が一部変更されます。

具体的な部分については、『新国家資格「公認日本語教師」の最新情報!』でご紹介していますので、是非ご確認ください。 国家資格になると取得の難易度が上がりますので、今のうちに日本語教師の資格の取得に動き出すことをおすすめいたします!

なお、現行の規定で日本語教師を目指す方法については『日本語教師になるには?』 で紹介していますので、こちらを参考にしてみてください。

日本語教師の仕事内容とは?

主な仕事は『日本語の発音や文法、会話や読み書きを教える』こと!

日本語教師は、国内外で主に日本語を母語としない人たちに対して、分かりやすく日本語の発音や文法、会話や読み書きを教えるのが主な仕事です。 また、日本の文化や生活習慣、歴史、日本人のマナーなどを伝えることも重要なポイントです。  

 

ビジネスパーソンや主婦、日本の文化に興味を持っている人、日本の大学に進学したい人など、学習者の目的やニーズ、現在の日本語力、学習可能な期間はもさまざま異なります。

そのため、学習者に合わせた学習項目の計画を立てたり、どのように教えるかを決めていったりするという難しさもあります。日本語教師の仕事には、学習者に合わせて柔軟な対応が求められています。 ちなみに、教材は指定のものを使用する場合が多いですが、教師自身が考えて用意することもあります。

日本語教師の仕事内容について、以下の記事で紹介しています。参考にしてみてください。

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日本語教師の活躍の場は?

日本国内だけでなく海外にも活躍の場がある!

日本語教師の活躍の場は、国内の日本語学校やスクール、家庭教師などで教えている方だけではありません。 海外の大学や日本語学校、発展途上国の教育支援などで活躍している方もいます。

また、近年では通信技術の発達や世の中の変化に伴い、オンライン日本語教師という働き方も登場しました! 下記に、主な活躍の場についてまとめてみました。

日本国内・海外 活躍の場
日本国内 ・日本語学校
・企業内にてレッスン
オンライン(在宅)日本語教師
・プライベートレッスン
・ボランティアでの日本語教室
海外 ・日本語学校
・小学校・中学校・高等学校・大学
・プライベートレッスン
・青年海外協力隊
・国際交流基金による派遣

日本国内であれば、留学生を対象とした大学や民間の語学学校、ビジネスパーソンやその家族を対象にした日本語教室などで教えるケースがあります。

一方海外では、民間の語学学校だけでなく、小・中・高校の外国語科目や大学の日本語学科、さらには個人で教えている方もいます。

また、日本国政府が行う政府開発援助の一環として、外務省所管の独立行政法人「国際協力機構(JICA)」が実施する海外ボランティア派遣制度の、 「青年海外協力隊」においても、日本語教師が活躍しています。
日本語教師が活躍する場所とは』でも、より詳しく紹介しています。

日本語教師の求人の状況は?

前月比で0.92倍、前年比では2.4倍の増加傾向!(2023年3月31日時点)

日本語教師の求人を扱っているサイトで実際に求人数を数えたところ、296件(3月31日現在)の求人が出ていました。前年と比べて上昇傾向であり、入国制限緩和などの影響で求人数が伸びていると推測され、日本語教師の需要回復が伺えます。

求人数の推移など詳しい状況は下記の関連記事をご覧ください。
参照:NIHON MURA(日本村)日本語教師・職員求人情報

関連記事日本語教師の求人状況と求人例を紹介

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日本語教師養成講座一覧

日本語教師の講座選びで困ったら?

複数スクールでの比較検討をおすすめします!

どの日本語教師の学校を選べば良いか、迷っている方も多いのではないでしょうか。 最終決定に至るまでには、受講料だけでなく学習中のフォローや就職サポート面なども踏まえ、できる限り多くの学校を比較検討することをおすすめします。

「振替受講がスムーズに行えるか」、「いつでも気軽に質問できるか」などは、スクールごとにシステムが異なり、スムーズに受講するうえでも要チェックです。 仕事の都合や体調不良などでやむを得ず受講できなかったときに、スムーズに振替受講ができれば学習スケジュールが遅れることもないでしょう。 また、分からないことがあってもすぐに質問できるようになっていれば問題解決も早いでしょう。

学校のホームページだけでなく、資料請求をしてパンフレットも活用しながら、細かな点まで確認してみると、受講のイメージが具体的になります!

日本語教師に向いている人とは?

人と接することが好きな人!

日本語学校では、多くの生徒とコミュニケーションを取りながら教えていかなければなりません。 人と接することが好きだという点は、日本語教師を目指すうえで大切な要素といえるでしょう。

人に教えることが好きな人!

日本語教師は、基本的に『教える』ことが仕事です。教えることが好きな人は、日本語教師に向いているのではないでしょうか。

しかし、生徒は社会環境や文化、生活習慣も違う外国の人々が対象です。相手によっては、伝えたいことがなかなか伝わらないということもあるでしょう。 日本語や日本文化について興味・関心を持ち続けてもらうための教え方なども考えながら進めていく必要はありますね。

包容力・忍耐力・情報収集力のある人!

さまざまな文化背景を持つ生徒と関わっていくためには、歴史、経済、国際情勢などにも関心を持ち、異文化を受け入れる態度も重要です。 そのため、包容力や忍耐力のある人は日本語教師に向いているといえるでしょう。

また、最近では、アニメやJポップスなどがきっかけで日本語に興味を持つ学習者も増えてきています。 日本語の文法、日本の文化や歴史などを教えるだけでなく、幅広い情報収集力も必要とされてきています。

外国語の学習経験がある人!

外国語の学習経験がある人は、外国語を学習する難しさを身をもって体験されているはずです。 そんな方は、生徒の気持ちを理解する際に役立つはずです。

また、コミュニケーションも図りやすいでしょう。 自分自身の外国語学習の経験を活かして日本語教師を目指してみるのもよいかもしれません。

その他、『こんな人が日本語教師に向いている!』も併せて参考にしてみてください。

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日本語教師の魅力と将来性

日本語教師は多様な働き方が可能である!

日本語教師は、授業のコマ毎にお給料が発生する非常勤と、学校に常勤して学校の運営にも関わる仕事もこなす専任とがあり、 自分のライフステージや目標に合わせて多様な働き方が選べる仕事です。

非常勤で働く場合、多くのコマ数を抱えて収入を増やしたり、逆にコマ数をセーブして家事や子育てなどプライベートの時間を増やしたりなど、調整して働くことが可能な点は大きなメリットです。

専任教師として働く場合は、授業だけでなく生徒の管理や人材の採用など学校運営に関わる業務も多くなります。また、専任教師を経て主任職など、より活躍の幅を広げていくこともできます。

年齢の制限なく働ける!

日本語教師の仕事は、働きたいと思ったときに年齢制限なく働けるということもメリットではないでしょうか。現在育休中ですが、2児の母であり現場経験6年の南野さんのコメントを紹介したいと思います。

南野さん

現場経験者(南野さん)が感じられている、日本語教師の魅力について紹介したいと思います。!

南野さん

南野さん:
日本語教師の仕事は、女性が結婚したり出産したりしても、働きたいと思ったときに年齢の制限なく働ける仕事です。 そしてその経験の重さや深さを授業で生かすことができるのがメリットだと思います。 それに、日本語を習いたい外国人は多国籍なので、日本語教師をしていると世界を旅しなくてもいろいろな国の文化や考え方に触れる機会が多くなります。

私自身、日本語教師をしていて一番やりがいを感じるのは、やはり生徒の日本語能力があがったと実感するときです。

日本語学校のクラスでは初級を担当することが多かったのですが、最初日本語がほとんどゼロで入学してきた、国籍も様々な学生が、 初歩の初歩から地道に日本語を習得していき、いつの間にか母語の違う学生同士が日本語を使って会話し、仲良くなっていくことに目頭が熱くなったこともあります。 そして、その日本語を使ってアルバイトを始め、行動範囲がどんどん広がり、日本での生活を楽しんでいる様子などを聞くと、我が子の成長を喜ぶような気持ちになりました。

今、私は子育て中で休職している身ですが、ときどき日本語学校での楽しいエピソードなどを思い出すこともあり、そんなときは、早く日本語教師に復帰したい〜という衝動に駆られることもあります。 幸い学校からは、「いつでも復帰してきて!週一回でもいいし、短期の企業派遣やプライベートレッスンもあるので!」 と言われているので大変ありがたいです。

私にとって、日本語教師は一生関わっていきたい職業で、夫の退職後に大好きなタイでロングステイをしながら日本語教師をするのが夢です。

日本語教師の求人ニーズも高まっている!

日本政府が掲げる「留学生30万人計画」のもと、近年留学生の増加傾向が続いています。 それに伴い日本語学校も増加傾向にあり、日本語教師の求人ニーズも高まってきています。 給料は地域によって異なりますが、非常勤の場合だと1コマおよそ1,200〜2,000円、専任教師の場合は1ヶ月20万円といったケースが多いようです。

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日本語教師養成講座を都道府県から探す

日本語教師養成講座を、通信講座と通学講座(都道府県)別に探していただけるよう、それぞれでまとめましたのでご活用ください。各都道府県のリンク先にて講座や所在地を確認いただけます。

◎通信講座
通信講座から探す

◎北海道・東北
北海道宮城福島

◎関東
東京神奈川千葉埼玉栃木

◎甲信越・北陸
長野新潟

◎東海
愛知静岡

◎関西
大阪京都兵庫奈良和歌山

◎中国・四国
岡山広島香川

◎九州・沖縄
福岡熊本鹿児島沖縄

未経験で日本語教師を目指せる学校

学校・所在地を一覧で紹介します。

日本語教師を目指せる学校・所在地を一覧でまとめてみました。なお、以下の学校は、すべて文化庁に受理されています。

スクール選びで迷った際には、複数のスクールを比較検討されることをおすすめします。学習フォロー体制や就職サポートについては、要チェックですね。

学校名 学校所在地(都道府県・市区町村)
IAYインターナショナルアカデミー 北海道札幌市
仙台ランゲージスクール 宮城県仙台市
ヒューマンアカデミー 東京都新宿区のほか、全国29の地域で展開中
※eラーニング、通信講座あり
東京JLA外国語学校 東京都新宿区
※千葉県船橋市にも教室あり。
アークアカデミー 東京都新宿区
KCP地球市民日本語学校 東京都新宿区
新宿日本語学校 東京都新宿区
千駄ヶ谷日本語教育研究所 東京都新宿区
※神奈川県横浜市にも教室あり。
東京中央日本語学院 東京都新宿区ほか
赤門会日本語学校 東京都荒川区
アルファ国際学院 東京都千代田区
※神奈川県横浜市、ロンドンなど海外にも教室あり。
インターカルト 東京都台東区
資格の大原 東京都千代田区西神田
日本東京国際学院 東京都新宿区
アカデミー・オブ・ランゲージ・アーツ 東京都新宿区
JCLI日本語学校 東京都北区
三幸日本語教師養成カレッジ 東京都新宿区
東洋言語学院 東京都江戸川区西葛西
拓殖大学日本語教育研究所 東京都文京区小日向
※東京都八王子市にも校舎あり。
船橋日本語学院 千葉県船橋市
明生情報ビジネス専門学校 千葉県松戸市
丸の内ビジネス専門学校 長野県松本市
ECC日本語学院 愛知県名古屋市中区金山
※東京都新宿区、兵庫県神戸市中央区にも教室あり。
名古屋YWCA 愛知県名古屋市中区新栄町
YAMASA言語文化学院 愛知県岡崎市羽根東町
国際ことば学院外国語専門学校 静岡県静岡市駿河区
浜松日本語学院 静岡県浜松市中区
ホツマインターナショナルスクール 岐阜県岐阜市
※東京都新宿区、大阪府富田林市にも教室あり。
KEC日本語学院 大阪府大阪市北区曽根崎新地
※大阪市中央区、枚方市、京都市、神戸市、東京都新宿区にも教室あり。
えびす日本語教師養成研究センター 大阪府大阪市東成区中道
大阪YWCA専門学校 大阪府大阪市北区神山町
国際生涯学習研究財団
(J国際学院)
大阪府大阪市西区立売堀
清風情報工科学院 大阪府大阪市阿倍野区丸山通
京進ランゲージアカデミー 京都府京都市ほか
京都民際日本語学校 京都府京都市右京区
CJA日本語学校 兵庫県高砂市
アジア国際交流奨学財団 兵庫県尼崎市
岡山外語学院 岡山県岡山市
福岡日本語学校 福岡県福岡市南区清水
※いろは日本語学校は、福岡市博多区が拠点。
FUKUOKAふぁん 福岡県福岡市博多区
ニューヨークアカデミー 福岡県福岡市南区ほか
ワシントン外語学院 熊本県熊本市
国際言語文化センター 沖縄県那覇市
JSLインターナショナルカレッジ 沖縄県浦添市
※東京都台東区にも教室あり。

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日本語教育NEWS

文科省より日本語教師の国家資格に関する法案提出

2月21日(火)、文部科学省より日本語の国家資格化などを盛り込んだ「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律案」が国会に提出されました。

法案には日本語教師の国家資格「登録日本語教員」の創設のほか、日本語教育機関の認定制度の創設についても盛り込まれ、日本語教育の水準の維持向上のために制度や環境の整備を行うとしています。施行期日は2024年(令和6年)4月1日となっていますが、認定日本語教育機関における教員の資格などについては経過措置を設けるとのことです。

政府はこの法案について今国会(第211回国会)での成立を目指すとしています。

参考:
NHK NEWS WEB(2月21日付)
「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律案」

関連記事:登録日本語教員とは?現役日本語教師も対象の制度概要を解説!

日本語教師の国家資格について有識者会議

2023年1月25日(水)、文化庁により設置された「日本語教育の質の維持向上の仕組みに関する有識者会議」の第8回目の会議が開催されました。
会議では日本語教育機関の認定制度や新たな制度の活用促進などが取り上げられ、日本語教師の国家資格化に関しては筆記試験の内容、教育実習の実施機関などの案が報告書にまとまっています。

日本語教師は今後「登録日本語教員」という名称の国家資格になる見込みで、現在話し合いが進められています。

参考:文化庁「日本語教育の質の維持向上の仕組みに関する有識者会議(第8回)」

―日本語教育機関対象―留学生の動向および進路指導に関するアンケート結果が発表されました

株式会社アクセスネクステージによる「コロナ禍における留学生動向および進路指導に関するアンケート」の結果が発表されました。留学生受け入れ状況や、現在の課題、留学生への進路指導などについての設問があり、日本国内にある日本語教育機関の教員が回答。95の機関がアンケートに参加しました。
アンケート結果によると、教員が感じている課題で多かったのは「(日本語学習者の)日本語習熟度のバラつき」「入国時期がバラけることによるクラス分けの煩雑さ」など。急激に学生が増えて教師が確保できないなど日本語教師の不足を指摘する声も多く上がっていました。

参考:PR TIMES(10月24日付)

日本語教師の国家資格「登録日本語教師」筆記試験について有識者会議

10月25日、文化庁が実施している「日本語教育の質の維持向上の仕組みに関する有識者会議」の第5回オンライン会議が開催されました。
この日は日本語教師の国家資格化について、資格取得の要件となる筆記試験の内容を検討。日本語教育の基礎的な知識・技能を問う「筆記試験(1)」と、日本語教育の基礎的な知識・技能を応用した現場対応能力・問題解決能力を測る「筆記試験(2)」の2つの区分を作り、それぞれについて合否を判定する案が出されています。 筆記試験は多肢選択式で、「筆記試験(2)」は音声による出題も検討されています。

また、日本語教師不足の現状や受験の負担を考慮するべきという声があり、日本語教師養成講座の修了など一定の条件を満たしている方について「筆記試験(1)」や教育実習を免除するなどの案が出ています。
試験の詳細については次回以降も引き続き協議される予定です。

参考:
教育新聞(10月25日付)
文化庁「日本語教育の質の維持向上の仕組みに関する有識者会議」

文部科学省「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(令和3年度)」の結果が確定

文部科学省が行なった2021年5月1日時点での「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査」の結果が確定しました。2022年3月にも速報値が出ていましたが、今回の結果で確定となります。

文部科学省では、公立小・中・高等学校等における日本語指導が必要な児童・生徒の受入状況等について調査。今回の調査では、日本語指導が必要な児童生徒数が58,307人と前回調査(2018年)より7,181人増えていることなどがわかります。

参考:文部科学省『日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(令和3年度)」の結果が確定しました』(10月18日付)

日本語教師が運営する国際交流サイト「ほんとも」10/7スタート

10月7日(金)、日本語を学習している外国人と日本人が日本語で国際交流できるサイト「ほんとも」が開設されました。
「ほんとも」は日本語教師が運営するサイトで、オンライントークやメッセージのやり取りが可能。日本語で国際交流をすることに不安がある方も、交流の仕方について日本語教師に相談することができます。定期的にオンラインイベントも開催される予定です。

参考:アットプレス(10月7日付)

在外日本人児童のためのオンライン日本語クラス「マナまなBee」がスタート

Honeyカムことば企画が、日本国外に居住する日本人児童のための日本語クラス「マナまなBee」を開講しました。「マナまなBee」では海外で生活する6〜12歳の子どもに向けて、学習言語において重要な漢字・語彙のレッスンをオンラインで提供。オンラインで4〜5人のお友だちと活動しながら「話し合う」「発表する」といった日本語のコミュニケーション力も育むということです。
日本語教師が、日本語教育の手法を取り入れたオリジナルコンテンツでレッスンを行うほか、海外での子育てに不安を抱えている家族へのカウンセリングサポートも用意されています。

参考:ICT教育ニュース(10月5日付)

大学生が外国籍の児童・生徒にオンラインで日本語指導―山口県―

山口県で、日本語の指導が必要な外国籍の児童・生徒に、日本語教師を目指す大学生がオンラインで日本語を教える取り組みが始まります。この取り組みは山口県教育委員会と県立大学との連携によるもので10月中旬より開始予定です。
文部科学省によると、山口県内で日本語の指導が必要な外国籍の生徒・児童の数は10年前の48人から昨年161人まで増えており、非常勤の講師を配置するなどで対応しているものの指導時間の確保が課題となっているということです。
今回の取り組みでは教室で教員がサポートしながらオンラインで大学生が日本語を教えることになっており、必要に応じて大学生が教材を作成。今年度は希望した小学校4校・中学校2校の合わせて10人の生徒・児童に向けて授業が行われる予定です。

参考:NHK NEWS WEB(9月30日付)

東京中央日本語学院が日本語教師向けセミナーを開催

日本語教育に使えるオンラインツール「Zoom」「PowerPoint」「Google Jamboard」を学ぶセミナーが開催されます。セミナーはZoomによるオンライン形式で、主催は東京中央日本語学院。日程は10月13日(木)、20日(木)、27(木)の全3回で、1回のみの受講も可能です。参加者が実際にオンラインツールに触れて、ツールを日本語教育にどのように活かせるか考えます。

参考:PR TIMES(9月27日付)

関連記事:東京中央日本語学院の学校情報をご紹介

東京中央日本語学院が江戸川区の日本語支援事業「放課後にほんご広場」に参画

東京中央日本語学院が、東京都江戸川区が実施している日本語支援事業「放課後にほんご広場」に2022年度も参画することを発表しました。
江戸川区教育委員会は、外国にルーツがあり十分に日本語が話せない状態で小学校へ入学する児童が増えていることを受け、2021年度より「放課後にほんご広場」をスタート。東京中央日本語学院の日本語教師養成講座の受講生も、講師として学校生活で使用する日本語をマンツーマンで指導するなどサポートしてきました。2022年度については小学校入学前の日本語教育だけでなく、入学後に継続して日本語指導を行うプログラムにも参画予定とのことです。

参考:PR TIMES(9月20日付)

埼玉大学がウクライナ避難民を対象に日本語教育の授業を開放

埼玉大学が、埼玉県のウクライナ避難民に向けて日本語教育授業を開放すると告知しています。授業は日本語初心者向けで、日本での日常生活に必要な日本語の修得を目指します。
授業期間は10月5日(水)〜来年2月15日(水)の4ヶ月。参加申し込み期限は9月25日(日) までで、メールで申し込む必要があります。

参考:埼玉大学(9月14日付)

「“国境なき日本語教師”になるための実践プログラム」参加者募集

ganasが「“国境なき日本語教師”になるための実践プログラム」の参加者を募集しています。
海外の生徒に、アメリカ発のメッセンジャーアプリ「WhatsApp」を使用して日本語を教える実習をしながら、日本語レッスンの方法や教材の作り方など、日本語教育についてメンターから指導を受けられます。日本語を教える知識や経験がゼロの方から日本語教師養成講座420時間を修了した方まで幅広く募集しているとのことです。
応募は9月27日(火)まで。先着順で、定員に達し次第、締め切りとなります。

参考:ganas(9月13日付)

>>日本語教師関連ニュース 過去の記事はこちら

日本語教師ナビ 注目トピック

随時更新!受講料キャンペーン情報や新規スクール情報は要チェック!

「日本語教師ナビ」では、スクールの受講料や新規掲載のスクール情報、日本語教師に関するコラム記事などを常時掲載・更新しています。
以下に更新情報をまとめましたので、こちらも是非確認してみてください。

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監修者プロフィール

本サイト「日本語教師ナビ」は、日本語教育において長年の経験と実績をお持ちの専門家 川口 義一先生 にご監修をいただいております。 下記、川口先生のプロフィールをご紹介いたします。

川口 義一  Yoshikazu Kawaguchi

川口義一

早稲田大学 名誉教授/「言語・生活研究所」代表
川口 義一

現在は、「言語・生活研究所」の代表を務めながら、オンラインでの日本語教育を中心に精力的に活動を行っている。 その傍らで海外派遣や書籍・論文の執筆にも携わり、著書は10冊以上(共著含む)、海外派遣歴は直近10年間で20件以上。

主な経歴

  • ・2018/4〜2019/3
     城西国際大学大学院 人文科学研究科 特任教授
  • ・2002/4〜2014/3
     早稲田大学大学院 日本語教育研究科 専任教員
  • ・1988/4〜2002/3
     早稲田大学 日本語研究教育センター 専任教員

代表著書

海外派遣歴

  • ・ケルン日本文化会館日本語教師オンライン研修会招待講師
  • ・EPA候補生・教師研修(ベトナム・ハノイ)招待講師
  • ほか多数

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