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シニア日本語教師M.Nさんにインタビュー!「これまでの人生経験全てが私を日本語教師に導いてくれた」

更新日:2024/06/03

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シニア日本語教師M.Nさん

ロンドン在住シニア日本語教師
M.Nさん

M.Nさんは、ロンドンでオンライン日本語教師として数多くの学習者に日本語を指導されています。

今回は、M.Nさんがセカンドキャリアとして日本語教師を始めたきっかけや、シニアから日本語教師を目指す皆様へのアドバイスなどをお伺いしました。ぜひ参考になさってください。

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外国人からの質問に答えられなかった悔しさをバネに

元々短大で英語を勉強していたこともあり、海外志向でした。それが自分の中ではっきりと「海外に留学して日本語教師の勉強がしたい」と思ったのは、会社員時代、外国人からされた日本語の質問に上手く答えられなかった経験から。「日本人なのに日本語に関する質問に答えられなかった…」ということがすごくショックだったんです。

ちょうどその時、付き合っていた彼氏と別れたタイミングだったうえ、「そろそろ親元を離れて暮らしたい」と思っていたこともあり、かねてから憧れていたロンドンに留学。現地の日本語教師養成講座を受講しました。30歳の時のことです。

でも養成講座の受講中に、日本語教師の時給の低さを知り「これを仕事にするのは無理かも」と思ってしまったんです。加えて当時はインターネット黎明期で、今みたいにサクサクいろんな情報を得られる時代ではありませんでした。

例えば日本語の教材を作るのも、今ならフリー画像を検索して使用できますが、当時はそんなこともできない。図書館に行って必要な資料をコピーするか、はたまた自分でイラストを描くしかなかったり、そもそもテキストも今みたいに豊富じゃなかったり。「これは仕事として続けていけないな」と感じて、そのときは日本語教師の道は諦めました。

癌になり、自宅でできる仕事を探してオンライン日本語教師に

その後日本に帰国したり結婚を機にロンドンに移住したりと日本語教師とは関係ない道を歩んでいたのですが、再び目指そうと思ったのは、癌になったことがきっかけでした。手術後なかなか体調が戻らない中、「何か自宅でできる仕事はないかな?」と探している中で見つけたのが、オンライン日本語教師の仕事。当時ロンドンはコロナでロックダウンしており、オンライン授業が急速に普及していた時期でした。

何から始めたらいいかも分からない中で、ひとまずオンライン日本語教師のプロフィールをサイトに載せたら、2日後くらいに「文法を習いたい」とトライアルの申込が来てビックリ。焦って徹夜で教材のスライドを作って、なんとか形にしました。

それまでプロの日本語教師としての経験はゼロだったのですが、生徒さんが信用してくれたのは、プロフィールビデオで堂々と聞き取りやすい声でしゃべっていたことが大きかったからかな。「こんなに明瞭で聞き取りやすい日本語を話す先生は初めて」と言ってくれた生徒さんもいました。「わかりやすく綺麗な日本語を話す」ということは、日本語教師にはとても大事なことなのではないかと思います。

シニアでも、若者言葉に意識して触れることで“カジュアルな日本語”を教えられる!

現在はイギリス人、アメリカ人、イタリア人などかなり色々な国籍の生徒さんを教えています。みんな日本が大好きで、「日本に旅行したい」「日本文化を知りたい」という方ばかりで、カジュアルで現代的な“生きた日本語”を知りたいという希望が多いです。そのため、若者向けのSNSやYouTubeを見て若者言葉を日々勉強中。

「シニアから日本語教師を目指しても若い人が使う日本語を教えられないんじゃないか」と心配する人もいるかもしれませんが、難しいことはなく、気が向いた時に、そうした若者向けコンテンツに触れていれば自然と身につきますよ。若い人たちの言葉の略し方とか形容詞の使い方とか、形式的でない日本語が勉強できて楽しいです。

親戚のおばちゃんのように、人生相談に乗ることも…

生徒さんは、みんな「日本に行ったとき失礼にならないようにしたい」と思っています。だからレッスンでは、日本語の知識だけではなく、日本でのふるまい方や考え方なども教えています。

例えば、相手との関係性によって「ちゃん」「くん」「さん」を使い分けるのはなぜか。「父」と「お父さん」の境目はどこか。さらに日本に行った時のマナーや、スカートの長さまで、全般的にアドバイスします。中には私を親戚のおばちゃんのように慕ってくれて、人生相談をしてくれる生徒さんもいますよ。

日本語教師は人生経験豊富なシニアにピッタリの仕事

こうした、日本語の知識という枠にとどまらない、習慣や常識ともいえる領域や、時には人生そのものに関してもアドバイスできるのは、やはりこれまでの様々な人生経験がベースにあるからだと思います。例えば企業での勤務経験があるから、目上の人との関わり方や挨拶の仕方など、実体験に基づいた指導もできる。

そのこと自体がすごく大きなアドバンテージになっていると感じます。そういう意味では、これまでの経験全てが、日本語教師としての私を作っていると言えますし、この仕事は、人生経験豊富なシニア向けの仕事だと言えます。

ちなみに、様々な相談もすべてフリートークの授業時間内に日本語で受けているので、日本語指導にもつながっているんですよ。

日本語教師という仕事

言葉が上手く通じなかったり、相手が何を考えているのかわからなかったりすると、疑問を感じるし、イライラしますよね。日本語教師は、こうした、異言語者同士の間に生じる壁やトラブルを解消できる仕事だと思っています。

外国人に、日本人がどうしてそう考えるのか、どうしてそういう習慣があるのかをきちんと説明して、理解してもらう。世界と日本人の架け橋になれる、素晴らしい仕事だなと日々感じています。

この歳から日本語教師になり、様々な生徒さんと関わる中で、これ以上新しいことなんてないと思っていた自分の人生の広がりを感じています。これも、日本語教師になってよかったことのひとつですね。

一生この仕事で食べていくために

昨年から生徒さんがグッと増えて、収入が安定してきました。この調子で頑張れば、日本語教師で長い間食っていけるかなという状況です。体調を見つつですが、この仕事をずっと、おばあちゃんになっても続けたい。定年がなく、いつまでも続けられるという点も日本語教師の魅力ですよね。

さしあたっての目標は、英検1級を取得することです。実はこれまで資格にはこだわっていなかったんですが、英検1級を取得すると、プロフィールをプロフィシェンシーレベル※に変更できることに気付いたんです。

生徒さんはそこまで日本語教師の英語力にこだわっていない方も多いので、念のため、という部分が大きいのですが(笑)。今後可能な範囲で授業料の向上も目指していきたいですし、この仕事で一生食っていくためにも、頑張りたいですね。

※プロフィシェンシーレベル…ネイティブに近い英語能力を習得しているレベル

日本語教師を目指すシニアへメッセージ

日本語の授業では、今迄培ってきた経験がモノを言います。様々な社会人経験をした人の方が社会のルールについても詳しく教えることができるので、かなりのアドバンテージだと思います。「職場でこうしていた」の一言で生徒さん全員納得するのです。

最初の準備は確かに大変ですが、資料や知識はリサイクルできどんどん楽になっていきます。また、オンライン教師は自分でスケジュール管理ができるので、様々な事情で外で定期的に働くのが難しい方にはぴったりだと思います。

セカンドライフとしての日本語教師、頑張ってください!

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